遊歩道整備

 高尾100年の森には、尾根道を利用した遊歩道があります。2007年に整備を始めたころからある階段などは、一部傷みも出始めてきたので補修をしなくてはなりません。まず適当な太さの間伐材で杭を作ります。ひたすら鉈を使って先を尖らせるだけの作業なのですが、時間が経つと鉈を振るう右手がだんだん重くなってきます。階段の蹴上げ部分も、もちろん間伐材を利用します。蹴上げの材はこれまでの経験上、太いもなら長持ちするのは確認済みですが、作業のし易さなど考えると必ずしも適応出来ない場合もあります。今回は設置のための持ち運びを考慮し、あまり太く重い材は使わないようにしました。














 
 今回の補修箇所は、尾根をそのままトレースするルートだと急傾斜になってしまうので、そのままでは安全に上り下りすることができないと判断。一部等高線に沿った道を加えていきながら、階段の補修と新設していく作業となりました。ルート取りは安全に歩けるとことはもちろんなのですが、ランドマークになる高木を意識して歩くようにし、その高木越しに見える景色の変化を楽しめるようにしてみました。道とはいえ「溜まり場」的空間を作っておくことで、休憩をしたり遊び場となるような場所作りも大事なのかも知れません。















 普段チェンソーや刈り払い機といった「動力機械」を使っていることが多いので、今回のようなパイオニアツールでの作業もたまには初心に返っていいですね。ただしその後は筋肉痛という「おまけ」がついてきますが……。















 来月に聞き書き甲子園の研修場所として高校生、秋には新宿の小学校が遠足でこの山に来てくれます。訪れてくれる皆さんに少しでも快適に利用してもらい、楽しんでくれるような森にするため、このような環境整備作業も地道に進めています。